◆コロナ禍の今、ママ友から一緒に公園に行こうと誘われたら……?
新型コロナの感染拡大を防ぐため、外出を控え、自宅で過ごす人が多い中、休業要請に応じないパチンコ店に多くの人が押しかけたりと、コロナウイルスに対する危機感の違いは連日のように報道されています。
このような温度差は、テレビの中だけのものではなく、私たちの身の回りでも起こっており、それがイライラにつながっているケースもあるようです。よく見られるのが、ママ友間での温度差。そこで、ごく身近な例を用いて、どんな部分で悩みやすいのか、またどのような対応が望ましいのかを見ていきたいと思います。
◆対コロナの温度差を感じるのはこんなとき
外から帰ったら、手を洗う、うがいをする、これは異論のないコロナ対策ですが、一方でご家庭ごとの対応で意見が別れがちなのが、公園、買い物、塾などでしょう。
外出の自粛が叫ばれてはいるものの、それでもその場所が開いていれば、行く派、行かない派が出てしまう、ひいては、それがイライラや不安につながる……、と、最近はコロナウイルスが発端の人間関係のもやもや、感じている方も多いのではないでしょうか。
ここ最近で聞いたのは、
・ママ友が一緒に遊ぼうと誘ってくるが、その危機感のなさに、こんな人だったのかと見方が変わってしまった
・うちの子は喘息持ちなので塾は行かせておらず、自宅からネット授業を受けている。でも友達はまだ通塾していると聞き、正直気持ちが焦ってしまう
・自分は最低限の買い物の往復にしているのに、公園の横を通るとにぎわっていて、しかも距離を取らずに話している
・家にいると、外でママ達の立ち話が聞こえてきて心配になる
など。さらには、こういうことを気にしていることに、「自分が神経質すぎるのだろうか」と考えてしまったり、「気にしすぎだよ」と実際に言われてショックを受けたり、とコロナ対策が思わぬ人間関係の不信につながっているケースも見られます。
◆統一感のないルールが人を迷わす
このような温度差が生まれてしまう背景には、ルールのあいまいさがあります。
今、私はドイツに住んでいるのですが、ドイツの場合、コロナ対策のルールが明確なこともあり、迷いが生じにくい状況になっているように思います(ニュースなどで報道のとおり、欧州は大変な事態になっていて、ドイツの感染者数は世界で5番目。そのためドイツでは3月22日から“接触制限措置”というルールが敷かれています)。
ルールの中身はたくさんあるのですが、基本的には、
・○○するのはOK
・○○するのは禁止
・もし○○したら、罰金○ユーロを徴収
の3段階。やっていいこととダメなことの線引きがクリアになされているので、住民も迷う幅がなく、同じような行動を取ることになります。
たとえば、公園などについては、具体的に住民として守るべきことは、
・散歩やジョギングなどのリフレッシュはOK
・ただし他者との距離を2メートルあける
・家族以外の人と近づけるのは1人まで
・遊具のある公園は閉鎖
・散歩道のみの公園は開放
ですので、ジョギングに行ったときに見るのは、
・散歩中にたまたま会ったおばあちゃん同士が2メートル離れて立ち話している
・ブランコや滑り台がある公園は入り口にテープが張られ、閉鎖されている
・子連れファミリーは家族ごとに過ごしていて、他の家族とは距離を置いている
のような光景です。
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